心はマリー・アントワネット

見たいものが日本に来ない?じゃあ自分が行けばいいじゃない!

Wilco’s Closet Picks! @Criterion Collection

クライテリオン・コレクション社とは、

「(The_Criterion_Collection,Inc)は、アメリカ合衆国の家庭用ビデオ配給会社。「重要な古典および現代映画」のライセンス供与、修復、配給に重点を置いている。」(Wikipediaより引用)とのことで、この「Closet Picks!」はいろいろなゲストを会社のクローゼットに招いてお気に入りの映画を紹介してもらう、というシリーズのようです。

会社のウェブサイトはこちら。

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YOUTUBEに上がっていたWilcoの回を訳してみました。聞いただけでは7、8割程度しかわからなかったのでYOUTUBEの字幕機能を使いました。彼らがおすすめしている映画の簡単な紹介も付けています。(主にYOUTUBEで探した予告編とAmazon等のソフト販売ページへのリンクですがアフィリエイトではありません。日本でソフトが販売されていない作品はレビューサイトへのリンクを貼っています。)

ではどうぞ。

 

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ジェフ:やあ! Wilcoのジェフ・トゥイーディです。

パット:僕はパット・サンソン。

ネルス:ネルス・クライン。

ジョン:ジョン・スティラット

グレン:グレン・コッチェ。

ジェフ:俺たちはこのクローゼットに集まってます。なぜなら、映画が大好きだから。

グレン:今夜僕たちが無事ステージで演奏できるように祈っててね。

ジェフ:うん、遅刻しちゃいそうだな。

パット:今すごく圧倒されてる気分だよ。つまり、僕はこのクローゼットに来ることが夢だったんだ。今まさにその中にいるんだ!

 

 

「Being There」(1979) 邦題「チャンス」 監督:ハル・アシュビー 出演:ピーター・セラーズシャーリー・マクレーン

 

ジェフ:アルバム「Being There」のタイトルはこの映画から取ったんだ。俺はいつも、チャンス・ガーデナーのキャラクターは、ロックと言う音楽の多くが世の中でどんな風に受け取られているかを象徴していると思っていたからね。元はシンプルだった格言が、発展して分析されていくみたいなものだ。音楽の中にある何かが、皆が望むものよりももっとナチュラルな単純さと深く結びついたようなときにね。だからこのアルバムは俺にとって大きな意味があるんだよ。

 

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「Leon Russel  A Poem Is Naked Person」(1979) 日本未公開。監督:レス・ブランク 出演:レオン・ラッセル

 

ネルス:10代の初めの頃、レオン・ラッセルになりたいと思ってたのはそんなに悪い考えじゃなかったと思う。ここにいるパットが教えてくれるまでこの映画のことは知らなかったんだけど、本当に素晴らしい作品だ。

パット:僕もこれ持ってるよ。

ネルス:ものすごく夢中になって、繰り返し何回も見たよ。

 

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「Rumble Fish」(1983) 邦題「ランブルフィッシュ」 監督:フランシス・フォ-ド・コッポラ 出演:マット・ディロンミッキー・ロークダイアン・レインデニス・ホッパー

 

パット:僕はこの映画を13歳か14歳のときに見たんだけど、フランシス・コッポラがこの作品について話しているのを聞いたことがあって、彼の目的はティーンエイジャーのためのアートフィルムを作ることだったんだそうだ。公開されたときちょうど僕はまさにその目的にぴったりの年齢だったわけで。音楽も含めてこの映画のすべてに魅了されて夢中になった。この映画のサウンドトラックは大好きな音楽のうちのひとつだよ。スチュワート・コープランドが手がけたんだ。

 

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「Heart Of A Dog」(2015) 邦題「ハート・オブ・ドッグ 犬が教えてくれた人生の練習」 監督:ローリー・アンダーソン 出演:ロラベル(犬)、ルー・リード

 

グレン:実はこの映画、まだ見てないんだけど、僕は基本的にローリー・アンダーソンがやることすべての熱狂的なファンなんだ。それにネルスが「これは素晴らしい映画だよ」って言うから。

ネルス:僕の妻(注・元チボマットの本田ゆかさん)のオールタイム・フェイバリット・ムービーなんだ。僕たちふたりとも大好きな映画なんだよ。(注・昨年ご夫妻は愛犬バタカップちゃんを亡くしているので思うところがいっそう大きいのだと思います。)

 

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「The Parallax View」(1974) 邦題「パララックス・ビュー」 監督:アラン・J・パクラ 出演:ウォーレン・ベイティ、ヒューム・クローニン

 

ジョン:本当に偉大な、すばらしい映画だ。舞台になっている太平洋岸北西部、ウォーレン・ベイティ、政治的な陰謀、暗殺― まちがいなく傑作だよ。

 

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「My Winnipeg」(2007) 日本未公開 監督:ガイ・マディン 出演:アン・サヴェージ、ルイス・ネギン

「Rolling Thunder Review」(2019) 日本未公開 (Netflixオリジナル作品) 監督:マーティン・スコセッシ 出演:ボブ・ディラン

 

ジェフ:どちらも「現実の不鮮明バージョン」って感じ。俺はフィクションがちょっと苦手なところがあって、もう長い間、ドキュメンタリーやノンフィクションの本のほうに気に入ってるものがたくさんある。フィクションよりも現実の方が奇妙で予測不可能だって気がついたんだ。この2本の映画はドキュメンタリーとストーリーテリング(物語)の境目を絶妙にぼかして作っていて、それが完璧に決まってるんだよ。そこがすごく面白い。

 

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https://www.netflix.com/jp/title/80221016

Netflixの「Rolling Thunder Revue」ページへのリンクです。予告編もここにあります。)

 

 

「Le Deuxieme Souffle」(1966) 邦題「ギャング」 監督:ジャン・ピエール・メルヴィル 出演:リノ・ヴァンチュラ、ポール・ムーリス

 

ネルス:メルヴィル! この作品はまだ見てないけど、彼の映画は個人的に大好きで、フィルムノワール史上最高の作品群だと思う。この作品を見るのが待ちきれないね。メルヴィルの映画の表情やざらついた質感が大好きなんだ。実際のところ、「Le Doulos」(邦題「いぬ」(1963)、出演:ジャン・ポール・ベルモンド)のような作品ですら完璧に納得できるわけじゃない。でもそういうところに心を奪われてしまうんだ。

 

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「America Lost And Found  The BBS Story」(The MonkeesをプロデュースしたBBSプロダクションが製作した7本の映画を収めたボックスセット)

1「HEAD」(1968) 邦題「ザ・モンキーズ 恋の合言葉HEAD!」監督:ボブ・ラファエルソン 出演:ザ・モンキーズ

2「Easy Rider」(1969) 邦題「イージーライダー」 監督:デニス・ホッパー 出演:デニス・ホッパーピーター・フォンダ

3「Five Easy Pieces」(1970) 邦題「ファイブ・イージー・ピーセス」 監督:ボブ・ラファエルソン 出演:ジャック・ニコルソン、カレン・ブラック

4「Drive, He said」(1971) 日本未公開 監督:ジャック・ニコルソン 出演:ウィリアム・テッパー

5「A Safe Place」(1971) 日本未公開 監督:ヘンリー・ジャグロム 出演:チューズディ・ウェルド、オーソン・ウェルズ

6「The Last Picture Show」(1971) 邦題「ラストショー」 監督:ピーター・ボグダノビッチ 出演:ジェフ・ブリッジズ、シビル・シェパード

7「The King of Marvin Gardens」(1972) 邦題「キング・オブ・マーヴィン・ガーデン 儚き夢の果て」 監督:ボブ・ラファエルソン 出演:ジャック・ニコルソンエレン・バースティン

 

パット:ジョンと僕がガシッとつかんだのはこのボックスセット。「The King of Marvin Gardens」は本当に大好きな映画なんだ。映像がとても素晴らしくて、撮影技師はLazio Kovacsで間違いなかったはず。信じられないくらいゴージャスなんだよ。とても淋しい映画で。少しシュールレアリスティックで、70年代初頭の衰退しているアトランティックシティでの話なんだけど、中盤にとても魅力的なシーンがある。アトランティックシティのもう使われていない展示場でのシーンで、僕が今までに見た映画の中でも一、二を争うくらい好きなシーンなんだ。このボックスセットには興奮しちゃうね。

 

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(ジェフが棚からDVDを落とす)

ジェフ:おっと、ごめんよ。俺が落としたのかな? 俺が~落としたのかな~?(歌っている)

 

 

「The Delirious Fictions of William Klein」(ファッションカメラマンのウィリアム・クラインが監督した3本の映画を収めたボックスセット)

1「Who Are You, Polly Maggoo ?」(1966) 邦題「ポリー・マグー、お前は誰だ?」出演:ドロシー・マクゴヴァン、ジャン・ロシュフォール

2「Mr. Freedom」(1968) 邦題「ミスター・フリーダム」 出演:ジョン・アビー、デルフィーヌ・セリグ

3「The Model Couple」(1976) 邦題「モデルカップル」 出演:アネモーネ、アンドレ・デュソリエ

 

ジェフ:「ウィリアム・クライン・ボックスセット」がある! 一番に取り上げたいのが「Mr. Freedom」。友達のジム・オルークがこの映画を「今まで見た中で最もワイルドで自由な精神を持った映画」だって教えてくれたんだ。色彩がゴージャスで、マジでクレイジーな映画だよ。セルジュ・ゲンズブールが出演してる。完全に予測不可能でワイルドな映画で、この作品のビジュアルセンスが大好きなんだ。他の2本を見るのが楽しみだね。

 

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(了)